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 今日の関東南部は、降水確率100%。約1か月ぶりのまとまった雨が朝から激しく降り、それにともなって気温もみるみる低下して、体感的にはとても肌寒い一日となりました。
 龍泉院参禅会では、毎年12月の第二日曜日を「歳末助け合い托鉢」の日とし、柏駅東口コンコースで午後1時から3時までの間、托鉢行に身を挺します。今年の参加者は方丈と参禅会員5名の計6名で、正午過ぎに駅近に所在するお寺「長全寺」様に集合し、本堂前で心経一巻を読誦した後、托鉢場所へと移動しました。一番の懸念事項は天候ですが、午後になりなんとか雨脚は衰えるも、完全には止まず、霧雨の中での托鉢となりました。

 

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 歳末と言われるだけあって、道行く人にどことなく年の瀬のあわただしさを感じてしまうのは、私だけではないでしょう。そんな感傷に浸りながらも、気付けば信心のお施主様が、一人また一人と立ち止まって浄財を喜捨して下さいます。方丈はその都度、「施財の偈」を唱えて頭を下げます。施財の偈とは、『財法二施 功徳無量 檀波羅密 具足円満』で、詳細な意味は他に譲るとして、ザックリ言うと、『財を施す人も、お経を唱えて法を施す僧も、お互いが施し合うという修行であることに変わりはなく、すべて悟りへとつながるのだ』ということを述べたものになります。

 

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 一年で一度の、かつごく短い時間の托鉢ではありましたが、坐禅や作務とは違う『行』に携れたことで、参加した面々はみな一様に心を満たした様子でした。
 なお、喜捨していただいた浄財については、後日「朝日新聞厚生文化事業団」に寄付させていただきます。ありがとうございました。