平成二七年六月定例参禅会報告 プリント

今月の提唱

『正法眼蔵』「梅華」の巻(6)

img_6658-1.jpgしづかにおもひみれば過現當來の老古錐、たとひ盡十方に脱體なりとも、いまだ梅開早春の道あらずは、たれかなんぢを道盡箇といはん。ひとり先師古佛のみ、古佛中の古佛なり。
その宗旨は、梅開に帶せられて萬春はやし。萬春は梅裏一兩の功德なり。一春なほよく萬物を咸新ならしむ、萬法を元正ならしむ。啓祚は眼睛正なり。萬物といふは、過現來のみにあらず、威音王以前乃至未來なり。無量無盡の過現來ことごとく新なりといふがゆゑに、この新は新を脱落せり。このゆゑに伏惟大衆なり。伏惟大衆は恁麼なるがゆゑに。
先師天童古佛、上堂、示衆云、一言相契、萬古不移。柳眼發新條、梅華滿舊枝(一言相契すれば萬古不移なり。柳眼新條を發き、梅華舊枝に滿つ)。
いはく百大劫の辨道は、終始ともに一言相契なり。一念頃の功夫は、前後おなじく萬古不移なり。新條を繁茂ならしめて、眼睛を發明する新條なりといへども眼睛なり。眼睛の他にあらざる道理なりといへども、これを新條と參究す。新は萬物咸新に參學すべし。梅華滿舊枝といふは、梅華全舊枝なり、通舊枝なり。舊枝是梅華なり。たとへば華枝同條參、華枝同條生、華枝同條滿なり。華枝同條滿のゆゑに、吾有正法附囑迦葉なり。面面滿拈華華華滿破顔なり。


今月の所感

img_6666-1.jpg梅雨入りして坐禅堂の裏山には数百本の紫陽花が今を盛りに咲き誇っています。龍泉院に来山された方は坐禅堂の裏まで足を延ばしていただければ、見事な紫陽花の花園を拝観することができます。
今月の「梅華」の巻は、如浄禅師が正月元旦の上堂で示された「梅早春を開く」と謝新旧知事上堂で示された「梅華舊枝に満つ」について、道元禅師が縦横無尽に拈提されておられるところです。
「梅早春を開く」とは、梅が一輪開くことに促されて、すばやくすべての春が現成するのである。全ての春が現成するのは梅が一、二輪咲いたことの功徳によるものである。梅が一輪咲いたというわずかな春の訪れは、全てのものを新しくするのであると、道元禅師は述べられています。
これを我が身に置き換えてみると、梅が一輪咲くように自己の正体が一つ開花することによって、万法を明らかにすることができると解釈することができるのではないでしょうか。
img_6663-1.jpg次に「梅華舊枝に満つ」について、梅華と舊枝は同時であり、舊枝を通じて梅華となっており、この両者は切り離しようがない。それは世尊拈華微笑により、釈尊から迦葉に正法眼蔵が附された事と同じようなことなのである。その故、面面である修行者一人ひとりが拈華しており、一人ひとりの華が破顏しているのであると道元禅師は述べられています。
梅華をこれほどまでに深く拈提される道元禅師の思考方法は、全く驚異すべきことだと思います。

小畑代表幹事からのお知らせ

・今日の定例参禅会の後、坐禅普及委員会を開催いたします。

河本年番幹事からのお知らせ

・自由参禅が毎月第一日曜日と第二土曜日の午前九時から行われていますが、参禅者が少ないのが現状です。多くの方がお坐りになられることを希望しています。
・8月16日(日)には龍泉院施食会大法要が行われます。法要のお手伝いを今年もお願い致します。


ご老師からのお知らせ

・今年の一夜接心では新しい方も参加され、参加人数が少ない割には中身の濃い接心だったと思います。
・第1・3金曜日や第2土曜日の作務の日以外にも作務奉仕をお願い致しましたところ、土・日に作務に来られた方がいらっしゃいました。感謝申し上げる次第です。
・8月16日の施食会では、巣鴨のとげぬき地蔵尊で有名な高岩寺の来馬明規老師のご法話をいただく予定です。来馬老師は循環器内科のお医者さんでもあるので、禁煙対策には非常に熱心な方です。高岩寺の境内のみならず、巣鴨の門前街の商店と話し合い、門前街すべて禁煙地域とした方です。来馬老師からは禁煙に関するお話を伺う予定になっています。


今月の司会者 中嶌 宏誠
来月の司会者 小林 裕次
今月の参加者 31名

最終更新日 ( 2015/06/30 火曜日 16:02:35 JST )
 
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