令和元年五月定例参禅会報告 プリント

今月の提唱

『正法眼蔵』「海印三昧」の巻(4)

img_1816-1.jpg古仏いはく、起滅不停時如何。
しかあれば、起滅は我我起、我我滅なるに不停なり。この不停の道取、かれに一任して辨肯すべし。この起滅不停時を、仏祖の命脈として断続せしむ。起滅不停時は、是誰起滅なり。是誰起滅は、応以此身得度者なり即現此身なり、而為説法なり、過去心不可得なり、汝得吾髄なり、汝得吾骨なり、是誰起滅なるゆえに。
此法滅時、不言我滅。まさしく不言我滅のときは、これ此法滅時なり。滅は法の滅なり、滅なりといへども法なるべし。法なるゆえに客塵にあらず、客塵にあらざるゆえに不染汚なり。ただこの不染汚、すなはち諸仏諸祖なり。汝もかくのごとしといふ、たれか汝にあらざらん、前念・後念あるはみな汝なるべし。吾もかくのごとしといふ、たれか吾にあらざらん、前念・後念はみな吾なるがゆえに。この滅に多般の手眼を荘厳せり。いはゆる無上大涅槃なり、いはゆる謂之死なり、いはゆる執為断なり、いはゆる為所住なり。
いはゆるかくのごとくの許多手眼、しかしながら滅の功徳なり。滅の我なる時節に不言なると、起の我なる時節に不言なるとは、不言の同生ありとも、同死の不言にはあらざるべし。


今月の所感

img_1821-1.jpg 今回は令和に入って初めての参禅会です。平成は戦争はありませんでしたが、災害の多い時代でした。令和は果たしてどのような時代になるのでしょうか。いやどのような時代にするか、皆で考えていかなければならにのです。

さて今月の「海印三昧」の巻のご提唱は、「海印三昧」の中でも最も難解な箇所となっています。ご老師は普段読まない『正法眼蔵』の現代語訳本を何冊か読まれたそうです。現代語訳を読めばどうしても読んだ現代語訳に引きずられてしまうことから、ご老師は読まないようにしているそうですが、今回ばかりは参考にせざるを得なかったとのことでした。
ところが今回ご提唱の箇所の現代語訳を読むと、訳者ごとに書かれている内容が異なっているとのこと。内容が異なっているのは読み方が異なるからで、それは訳者がそれぞれ正しく読めていないことを物語っているのだと、ご老師は指摘されていました。
これほど今回のご提唱の箇所は難解なのですが、細かい分析にとらわれるのではなく、大意をつかむことが大切です。大意をつかむに当っては、「法の起滅」が重要なフレーズとなっています。
ご老師によれば、「法」とは「辦道話」の巻にあります「この法は、人人の分上にゆたかにそなはれりといへども、いまだ修せざるにはあらはれず、証せざるにはうることなし。」にあります法と同じで、誰にでも備わっているもの、即ちその人の命のことです。しかしこの命は修証しなければ発揮されないものなのです。
なお今月のご提唱の箇所の最初にある「古仏いはく、起滅不停時如何」は、『従容録』43則「羅山起滅」の本則に出てくる言葉です。詳しくは『明珠』71号に掲載されている「従容録に学ぶ」(63)を参照してください。
        『明珠』71号はこちら>>


刑部年番幹事からのお知らせ

img_1811-1.jpg・6月2日(日)に「一日接心」が行われます。当日の受付は7時40分からですが、途中からでも参加することができます。「一日接心」は今回が初めてですが、お手伝いできることは進んで行うようにして下さい。なお現在の参加希望者は30名です。
        一日接心の差定はこちら>>
・4月の筍堀で持ち帰られた袋を今月返却し忘れた方は、来月の参禅会の時にお持ち下さい。

佐藤作務班からのお知らせ

・境内の環境を美しくするために、毎月第1・3金曜日と第2土曜日の午前9時から12時まで掃除作務を行っています。草一本抜くだけでも結構ですから参加してください。

河本自由参禅係からのお知らせ

・自由参禅は毎月第1日曜日と第2土曜日の午前9時から、二炷の坐禅と経行一回を行っています。月例参禅会以外にじっくりと坐りたい方はふるってご参加ください。

清水さんから展覧会のお知らせ

・特別展「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」が東京国立博物館平成館で、6月2日(日)まで行われています。
               東寺展はこちらから>>                        

・「円覚寺の至宝―鎌倉禅林の美―」が三井記念美術館で、6月23日(日)まで行われています。
                             円覚寺展はこちらから>>

小畑代表幹事からのお知らせ

・一夜接心は一部だけでも参加することができますので、ふるってご参加ください。
・6月8日(土)からご老師が永平寺の眼蔵会の講師を務められます。


ご老師からのお知らせ

img_1818-1.jpg・一日接心は昨年までの宿泊がなくなりましたの、参加しやすくなりました。ふるってご参加ください。新しい差定は坐禅普及委員会でよく練られたものであり、典座さんの作られた美味しいお食事もいただけます。
・6月24日(月)に木更津の天寧山真如寺で荘厳な開山忌が行われます。私は今年参加しますが皆様もご都合の良い方はご参加ください。真如寺のたたずまいと伽藍は大変素晴らしく、龍泉院の本寺でもあります。


今月の司会者 市川 信彦
今月の参加者 34名(新人2名)
来月の司会者 霜崎 美穂

最終更新日 ( 2019/05/29 水曜日 14:00:50 JST )
 
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