平成三一年二月定例参禅会報告 プリント

今月の提唱

『正法眼蔵』「海印三昧」の巻(1)

img_1701.jpg-1.jpg諸佛諸祖とあるに、かならす海印三昧なり。この三昧の游泳に、説時あり、證時あり、行時あり。海上行の功徳、その徹底行あり。これを深深海底行なりと海上行するなり。流浪生死を還源せしめんと願求する。是什麼心行にはあらす。從来の透關破節、もとより諸佛諸祖の面面なりといへとも、これ海印三昧の朝宗なり。

今月の所感

今月から『正法眼蔵』「海印三昧」の巻のご提唱が始まりました。ところでご老師は今年6月より永平寺での眼蔵会の講師をお勤めになられるようになりました。最初は「坐禅箴」の巻をご提唱されますが、つぎは「海印三昧」の巻をご提唱される予定になっているそうです。
これまで龍泉院参禅会では『正法眼蔵』の内、約60巻ほどご提唱されて来ましたが、その中には「海印三昧」は含まれていません。「海印三昧」がこれまでご提唱されなかったのは、この巻は『正法眼蔵』の中でも指折りに難解な巻だからだとご老師は仰られています。
難解な理由は、まず漢文が多いことと、しかも背後に『華厳経』のエッセンスが含まれているため、『華厳経』の思想を理解していないと、「海印三昧」を読みこなすことができないからだそうです。
「海印三昧」は仁治三年孟夏二十日に宇治の興聖寺で大衆に示されました。仁治三年(1242)の四月五日には「行持」の大巻が脱稿され、次いで「海印三昧」の巻が大衆に示されました。この月にはさらに「授記」と「観音」の巻の計四巻が制作されましたから、道元禅師はこの頃、連日執筆に追われた日々を送られていたことが察せられます。

img_1707.jpg-1.jpgところで海印三昧とはどういう意味でしょうか。聞きなれない言葉です。
海印三昧とは大海の水がまちがいなく一切の万象を映し出すように、仏の三昧にある心境は、一切の万象をそのあるがままに映し出している。即ち大海をもって象徴される仏の三昧の心境が海印三昧であるということです。そのような心行がいかなる道理によって仏祖の心行とされるかは、これから精細に述べられてゆくものと思われます。
今月のご提唱の箇所では、もろもろの仏祖はかならず海印三昧を体験しており、海印三昧に住していない仏祖は一人もいない。生死の苦界に流浪する衆生たちを、本来人としての自分に還らしめたいと願うのも、このような心の動きではないだろうか。
これまでに関門を通り、煩悩を破って解脱した仏祖の願いは、それはみな、ことごとく海印三昧の大海に流れ込むのであると、「海印三昧」の巻のエッセンスが述べられています。
来月は『維摩詰所説経』の「文殊師利問疾品」に見える維摩詰の言葉とそれに対する馬祖道一禅師のコメントから始まります。お楽しみに。


刑部年番幹事からのお知らせ

img_1710.jpg-1.jpg・新しく入った方は、分からいことがあれば茶話会でどんどん質問してください。また、本棚にある本で参考になると思われたら、自由に閲覧してください。また貸出もOKです。1ヶ月後には返却してください。
・茶話会の司会はこれまでベテランの会員が担当する機会が多かったのですが、これからは比較的新しい方にも担当をお願いしたいと思います。年番幹事が司会を指名しますのでよろしくお願い致します。
・参禅会には色々な仕事がありますので、自主的・積極的に参加するようにお願い致します。


小畑代表幹事からのお知らせ

・新年会には13名、涅槃会には15名の方が参加くださいました。
・『口宣』21号ができました。斉藤さんと登森さんがテープ起こしを、坂牧さんが毛筆を担当されました。
・ご老師が永平寺の眼蔵会の講師となられましたが、大変すばらしく、我が参禅会の誉れとするところです。


ご老師からのお知らせ

・『口宣』21号制作ご苦労様でした。大勢の人が携わり、今年は大変早く出していただきました。
・涅槃会は飛び入りの参加者もあり大変内容の充実した法要でした。
・青少年書道展と曹洞宗フォトコンテストがあり、作品を募集しています。
       青少年書道展>>     曹洞宗フォトコンテスト>>
・第1・3金曜日と第2土曜日に作務が行われています。作務は坐禅です。作務に参加したいがどのような事をするのかわからない方は、申し出てください。
・永平寺の眼蔵会は明治38年に永平寺64世森田悟由禅師が始められたものです。最初の講師は丘宗潭老師です。その後岸澤惟安老師を始め曹洞宗を代表する眼蔵家が講師を務めておられます。眼蔵会は非常に厳粛な講義ですから物見遊山でのぞき見するようなものではありません。皆さん来ないでください。

今月の司会者 山本 三郎
今月の参加者 36名(新人5名)
来月の司会者 門脇 弘

最終更新日 ( 2019/02/25 月曜日 17:38:23 JST )
 
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