平成二九年一一月定例参禅会報告 プリント

今月の提唱

『正法眼蔵』「(後)心不可得」の巻(4)

img_0302.jpg-1.jpgいはゆる佛道に心をならふには、萬法即ち心なり、三界唯心なり。唯心これ唯心なるべし、是佛即心なるべし。たとひ自なりともたとひ他なりとも、佛道の心をあやまらざるべし。いたづらに西川に流落すべからず、天津橋におもひわたるべからず。佛道の身心を保任すべくは、佛道の智通を學習すべし。いはゆる佛道には、盡地みな心なり、起滅にあらたまらず。盡法みな心なり、盡心を智通とも學すべし。
三蔵すでにこれをみず、野狐の精のみなり。しかあれば、以前両度もいまだ國師の心をみず、國師の心に通ずることなし。いたづらなる西川と天津と競渡と猢猻とのみにたはむるる野狐子なり、いかにしてか國師を見ん。また國師の在處をみるべからざる道理あきらけし。老僧今いづれの處にかあると三たび問に、このことばをきかず。もしきくことあらば、たづぬべし、きかざれば蹉過するなり。三蔵もし佛法をならふことありせば、國師のことばをきかまし、國師の身心をみることあらまし。ひごろ佛法をならはざるが故に、人中天上の導師にうまれあふといへども、いたづらにすぎぬるなり、あはれむべしかなしむべし。
おほよそ三蔵の學者、いかでか佛祖の行履におよばん、國師の邊際をしらん。いわんや西天の論師、および竺乾の三蔵、たえて國師の行履をしるべからず。三蔵のしらんことは、天帝もしるべし、論師もしるべし。論師天帝しらんこと、補處の智力およばざらんや、十聖三賢もおよばざらんや。國師の身心は天帝もしるべからず、補處もいまだあきらめざるなり。身心を佛家に論ずることかくのごとし。しるべし信ずべし。



今月の所感

img_0315.jpg-1.jpg今月のご提唱は、本当の仏道を学んでいない大耳三藏の他心通がいかにでたらめであるかの例示を受けた後、道元さんの心についての拈提がなされているところです。
まず最初に「いはゆる佛道に心をならふには、萬法即ち心なり、三界唯心なり。唯心これ唯心なるべし、是佛即心なるべし。」とあります。心とは我々の体の中に入っているものではなく、この世に存在するもの全てがそのまま心であり、欲界・色界・無色界は心である。ただ心のみであるからこそ唯心であり、佛もまたそのまま心であると示されているのです。さすれば、我々が済んでいる世界が心に他ならないし、宇宙全体が心に他ならないし、この自分自身が心であるといえるのです。
さらに「佛道の身心を保任すべくは、佛道の智通を學習すべし。」とあり、佛道を全身全霊でもって保とうとするならば、佛道の智慧をもとに学ばなければならないと示され、また、「盡心を智通とも學すべし。」とあり、全ての心は佛道の智慧で貫かれていると学ばなければならないと示されているのです。
このことが解らない大耳三藏は、大證國師の心が四川のボートレースや洛陽の天津橋の上で猿回しを見ているなど、人を誑かす馬鹿げたことを言っていたのです。つまり、三藏だけを中心に仏道を頭で学んでいても、釋尊が説かれた坐禅修行をしていない大耳三藏には、実践を通じて仏道を学んだ大證國師の実体や心境を見て取ることができなかったのです。
今月のご提唱の最後には、坐禅を通じて仏の境地に入られて大證國師の体や心というものは、大耳三藏は言うに及ばず、十聖三賢はおろか帝釋天や菩薩でも知ることはできない。本当の仏法を論ずることはこのようなことであると結ばれています。

 

刑部坐禅普及委員からのお知らせ

・10月28日(土)午後10時から、雨の中、開智国際大学学園祭で第14回坐禅体験会を催し、体験者は20名とパレット柏での体験会より参加人数が6名増えました。

清水坐禅普及委員からのお知らせ

・開智国際大学学園祭での坐禅体験会には、教育学の土井先生と文化人類学でインド文化研究の古賀先生が参加されていましたが、お二人とも坐禅への関心が高いと思われますので、今後コンタクトを取っていきたいと思います。

山本坐禅普及委員からのお知らせ

・11月12日(日)午前9時から、東葛柏福祉会の13名の方が坐禅体験をなされました。半数の方は昨年も坐禅体験を受けられた方々でした。

松井年番幹事からのお知らせ

img_0308.jpg-1.jpg・12月24日(日)の定例参禅会の後、大掃除を行いますので、外で作業される方は軍手を用意して下さい。
・来年の年番幹事をやってみたいと希望される方は、小畑代表幹事か年番幹事までお知らせください。


小畑代表幹事からのお知らせ

・12月3日(日)に第35回成道会を行います。現在参加申込されている方は29名です。なお参加費は1000円です。
・12月17日(日)13時より柏駅前で歳末助け合い托鉢を行います。参加される方は12時半までに長全寺さんに集合してください。
・45周年記念事業の最後として、ご老師が撰述された「やさしく読む『参同契』『宝鏡三昧』」を出版します。発行予定は来年の5~6月です。

ご老師からのお知らせ

・12月10日(日)にはJ:COM主催の坐禅体験会が行われます。
・成道会は今年の締めくくりの行持です。来年の成道会は必ずしもあるとは限りません。是非多くの方が参加されることを望みます。
・金沢文庫で「唐物」の展示会が1月8日まで開催されています。招待券が2枚ありますので、ご希望の方はお知らせ下さい。
・坐蒲をご希望の方はお知らせください。纏めて注文します。値段は5~6千円です。

今月の司会者 小畑 二郎
今月の参加者 32名
来月の司会者 鈴木 民雄
最終更新日 ( 2018/04/30 月曜日 10:12:15 JST )
 
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