平成二八年八月定例参禅会報告 プリント

今月の提唱

『正法眼蔵』「自證三昧」の巻(7)

img_8539.jpg-1.jpgのちに湛堂準和尚に參ず。
湛堂一日問宗杲云、儞鼻孔因什麼、今日無半邊(湛堂一日、宗杲に問うて云く、儞が鼻孔什麼に因つてか今日半邊無き)。
杲云、寶峰門下。
湛堂云、杜撰禪和。
杲、看經次、湛堂問、看什麼經(什麼經をか看る)。
杲曰、金剛經。
湛堂云、是法平等無有高下。爲什麼、雲居山高寶峰山低(是法平等にして高下有ること無し。什麼と爲てか雲居山は高く、寶峰山は低なる)。
杲曰、是法平等、無有高下。
湛堂云、儞作得箇座主(儞箇の座主と作り得たり)。
使下(下せしむ)。
又一日、湛堂見於粧十王處。問宗杲上座曰、此官人、姓什麼(又一日、湛堂、十王を粧ふを見て、宗杲上座に問うて曰く、此の官人、姓は什麼ぞ)。
杲曰、姓梁(姓は梁なり)。
湛堂以手自摸頭曰、爭奈姓梁祇少箇幞頭(湛堂、手を以て自ら摸頭して曰く、姓の梁祇なる、箇の幞頭を少くを爭奈せん)。
杲曰、雖無幞頭、鼻孔髣髴(幞頭無しと雖も、鼻孔髣髴たり)。
湛堂曰、杜撰禪和。
湛堂一日、問宗杲云、杲上座、我這裏禪、儞一時理會得。教儞説也説得、教儞參也參得。教儞做頌古拈古、小參普説、請益、儞也做得。祗是儞有一件事未在、儞還知否(湛堂一日、宗杲に問うて云く、杲上座、我が這裏の禪、儞一時に理會得なり。儞をして説かしむれば也た説得す、儞をして參ぜしむれば也た參得す。儞をして頌古拈古、小參普説、請益を做さしむれば、儞也た做得す。ただ是れ儞一件事の未だしき在ること有り、儞還た知るや否や)。

「自證三昧」の巻(8)

杲曰、甚麼事未在(甚麼事か未在なる)。
湛堂曰、儞祗缺這一解在。(囗+カ)。若儞作不得這一解、我方丈與儞説時、便有禪、儞纔出方丈、便無了也。惺惺思量時、便有禪、纔睡著、便無了也。若如此、如何敵得生死(儞ただ這の一解を缺くこと在り。(囗+カ)。若し儞這の一解を不得すること作さば、我れ方丈にして儞がために説く時は便ち禪有り、儞纔かに方丈を出づれば便ち無了也。惺惺に思量する時は便ち禪有り、纔かに睡著すれば便ち無了也。若し此の如くならば、如何が生死を敵得せん)。
杲曰、正是宗杲疑處(正しく是れ宗杲が疑處なり)。
後稍經載、湛堂示疾(後稍載を經て、湛堂疾を示す)。
宗杲問曰、和尚百年後、宗杲依附阿誰、可以了此大事(和尚百年の後、宗杲阿誰に依附してか以て此の大事を了ずべき)。
湛堂囑曰、有箇勤巴子、我亦不識他。雖然、儞若見他、必能成就此事。儞若見他了不可更他遊。後世出來參禪也(湛堂囑して曰く、箇の勤巴子といふもの有り、我れもまた他を識らず。然りと雖も、儞若し他を見ば、必ず能く此の事を成就せん。儞若し他を見ん了れば、更に他遊すべからず。後世參禪を出來せん)。
この一段の因縁を檢點するに、湛堂なほ宗杲をゆるさず、たびたび開發を擬すといへども、つひに缺一件事なり。補一件事あらず、脱落一件事せず。微和尚そのかみ嗣書をゆるさず、なんぢいまだしきことありと勸勵する、微和尚の觀機あきらかなること信仰すべし。正是宗杲疑處を究參せず、脱落せず。打破せず、大疑せず、被疑礙なし。そのかみ、みだりに嗣書を請ずる、參學の倉卒なり、無道心のいたりなり、無稽古のはなはだしきなり。無遠慮なりといふべし、道機ならずといふべし、疎學のいたりなり。貪名愛利によりて、佛祖の堂奥をおかさんとす。あはれむべし、佛祖の語句をしらざることを。
稽古はこれ自證と會せず、萬代を渉獵するは、自悟ときかず、學せざるによりて、かくのごとくの不是あり、かくのごとくの自錯あり。かくのごとくなるによりて、宗杲禪師の門下に、一箇半箇の眞巴鼻あらず、おほくこれ假底なり。佛法を會せず、佛法を不會せざるはかくのごとくなり。而今の雲水かならず審細の參學すべし、疎慢なることなかれ。

今月の所感

img_8538.jpg-1.jpg先月の定例参禅会は、駒澤大学大学院仏教学専攻の学生と一緒に永平寺に参拝しましたので、お休みしました。そのため「自證三昧」の巻の原文については7月分と8月分を併せて掲載しました。
7月分では大慧宗杲が湛堂文準に参じた時に、湛堂から問い対して大慧の答えが湛堂の満足いくものでなかったことが述べられていました。
今月は、湛堂が病を得て余命纔かになった時、いまだ悟りを得ることができなかった大慧は、湛堂亡き後、誰に参ずればよいのか尋ねたところ、圜悟克勤のところに行くようにと、湛堂に薦められたことが記されています。
道元禅師は大慧が洞山道微や湛堂文準に参じた時の樣子について、大慧がいかに修行者としての態をなしていないかを、これでもか、これでもかと示されています。さらに大慧の門下にまで非難の矛先は向かい、道元禅師の大慧に対する罵倒ぶりは留まるところを知りません。道元さん、そこまで仰られるのは少し度が過ぎていませんか?

山本寺宝展係からのお知らせ

・寺宝展のチラシを3000部刷りましたので、近所の人や知人・友人に配布してください。

松井東北旅行担当班長からのお知らせ

・現在参加申し込みは10名です。費用は25名の参加を予定して建てたものなので、このままでは費用を変更しなければなりません。9月10日(水)まで受け付けますので、多くの方の参加をお持ちしています。

img_8541.jpg-1.jpg杉浦記念講演会班長からのお知らせ

・11月6日(日)の講演会の講師は塩澤寛樹先生と田上太秀先生に決まりました。9月の参禅会の時にリーフレットを配布します。

刑部・佐藤坐禅普及委員からのお知らせ

・8月7日と8月23日に坐禅体験会がありました。7日は我孫子市の茶道教室の方が5名参加されました。23日は添田さんのご助力により、東葛柏福祉会の方18名が参加されました。どちらのグループの方からも、よい機会を与えて下さり感謝しています。また機会があれば参加したいとの意向がありました。

小畑代表幹事からのお知らせ

・8月16日の龍泉院施食会では15名の方がお手伝いにあたってくださり、誠にありがとうございます。
・大悲澱のトイレの前に、小林さんが絡子掛けを作ってくださいました。
・阿部さんから今日の茶話会の為にお菓子の貼菜がありました。
・45周年記念行事の東北旅行の参加者が10名と大変少なく、実行できるか心配です。予定の25名に達するよう、皆様のご協力をお願いいたします。

ご老師からのお知らせ

・東北旅行は参加する人が少ないですね。45周年の記念行事ですから、何とかやりくりして参加してくださることを希望します。非常に中身の濃い旅ですし、旅行に参加することで、参禅会についての理解が深まります。参禅会に入られて日の浅い方の積極的な参加もお待ちしています。

今月の司会者 山本 聡
来月の司会者 山川 進
今月の参加者 31名

最終更新日 ( 2016/08/30 火曜日 10:24:19 JST )
 
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