平成二八年六月定例参禅会報告 プリント

今月の提唱

『正法眼蔵』「自證三昧」の巻(6)

img_8445.jpg-1.jpgいはんや自證の言をききて、積聚の五陰ならんと計せば、小乘の自調に同ぜん。大乘小乘をわきまへざるともがら、おほく佛祖の兒孫と自證するおほし。しかあれども明眼人たれか瞞ぜられん。
大宋國紹興のなかに、徑山の大慧禪師宗杲といふあり、もとはこれ經論の學生なり。遊方のちなみに、宣州の珵禪師にしたがひて、雲門の拈古、および雪竇の頌古拈古を學す。參學のはじめなり。雲門の風を會せずして、つひに洞山の微和尚に參學すといへども、微つひに堂奥をゆるさず。微和尚は芙蓉和尚の法子なり、いたづらなる席末人に齊肩すべからず。
杲禪師ややひさしく參學すといへども、微の皮肉骨髓を摸著することあたはず、いはんや塵中の眼睛ありとだにもしらず。あるとき、佛祖の道に臂香嗣書の法ありとばかりききて、しきりに嗣書を微和尚に請ず。しかあれども微和尚ゆるさず。つひにいはく、なんぢ嗣書を要せば倉卒なることなかれ、直須功夫勤學すべし。佛祖受授不妄付授也。吾不惜付授、只是儞未具眼在(佛祖の受授は妄りに付授せず。吾れ付授を惜しむにあらず、ただ儞未だ眼を具せざることあり)。
ときに宗杲いはく、本具正眼、自證自悟、豈有不妄付授也(本具の正眼は自證自悟なり、豈に妄りに付授せざること有らんや)。
微和尚笑而休矣(微和尚、笑つて休みぬ)。

今月の所感

img_8439.jpg-1.jpg今月の「自證三昧」の巻では、大慧宗杲禅師について述べられています。
まず、大乘小乘をわきまえていない人が多いと指摘され、その中の一人として大慧禅師を取り上げられています。大慧禅師は言わずと知れた臨濟宗における看話禅の大成者であり、曹洞宗における默照禪を提唱した宏智禅師と共に宋代を代表する禅者なのであります。
大慧禅師は宣州(安徽省)寧国県の人で、元佑四年(1089)に生まれ、姓は奚氏。12歳の時、郷校に入って16歳の時儒学を修め、16歳の時、東山慧雲寺の慧斉について得度、翌年具足戒を受けました。
大慧禅師は最初經論を学ぶ学生でしたが、19歳の時、宣州の紹珵禪師のもとで雲門や雪竇禪について参学することになりました。しかし雲門宗の宗風をまだ会得しないのに、20歳の時、芙蓉道楷禅師の法嗣である洞山道微和尚について二年間参学することになったのです。
ある時大慧禅師は臂香嗣書の法を知り、さかんに道微和尚に嗣法を要請しました。臂香とは嗣法の証明として臂の上で香を焚くことです。当時、曹洞宗では乱嗣を許さないこととして、このような厳しい作法が取り入れられていたのではないかと思います。
道微和尚に嗣法を願った大慧禅師でしたが、道微和尚から「そうあわてるな」とかわされて、ついに嗣法がかなわなかったのです。もしこの時、道微和尚が大慧禅師の嗣法を許していたならば、大慧禅師は曹洞宗の人となっていたかもしれません。そうすると看話禅は・・・・



松井東北旅行担当班長からのお知らせ

img_8444.jpg-1.jpg・45周年記念行事の一環として、今年10月18日(火)~20日(木)にかけて東北旅行を行います。曹洞宗第三の本山として知られた岩手県一関市にある正法寺および観林寺、陸前高田市の普門寺山をお訪ねし、ご住職からお話をお聞きするほか、大槻町の旧庁舎前の慰霊碑や陸前高田市の奇跡の一本松の前で、東日本大震災犠牲者の慰霊を行います。また、中尊寺、毛越寺などの巨刹や宮沢賢治記念館、碁石海岸などの風光明媚なところにも訪れます。なお、南三陸町のホテルや陸前高田の普門寺さんでは、津波の被害に遭われた方からお話をお聞きする予定です。
・10月初旬に現地を見てきましたが、東北復興工事の真っ最中ででした。この機会を逃すと震災の爪痕は見ることができなくなるかもしれません。東日本復興への協力を兼ねて、多くの方々のご参加を期待しています。

小畑代表幹事からのお知らせ

・6月4日(土)・5日(日)で行われた一夜攝心では多くの方から貼菜をいただき有難うございました。
・今年は45周年記念行事として、寺宝展、講演会、東北旅行、記念出版などが企画されています。皆様方の積極的なご参加をお待ちしています。

岡本寺宝展担当班長からのお知らせ

・寺宝展案内のビラ配りを行いますので、ご協力をお願いいたします。
・松戸市、柏市、我孫子市、流山市の広報担当部署に寺宝展開催の案内をする。


ご老師からのお知らせ

img_8442.jpg-1.jpg・7月の参禅会の後の11時半から12時まで、AEDの取り扱い講習会を開催いたします。今年は45周年で多くの方が來山する機会があるので、万一に備えて参禅会員には是非AED取扱いに慣れてほしいと思います。
・東北旅行は参加することが縁を結ぶことに繋がります。知人・ご家族の方にもお誘いしてください。
・丸山劫外さんの『『修証義』解説』を1200円でお分けします。

今月の司会者 鈴木民雄
来月の司会者 相澤善彦
今月の参加者 32名

最終更新日 ( 2016/07/04 月曜日 16:11:26 JST )
 
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