平成二八年二月定例参禅会報告 プリント

今月の提唱

『正法眼蔵』「自證三昧」の巻(2)

img_7984.jpg-1.jpg或從經卷のとき、自己の皮肉骨髓を參究し、自己の皮肉骨髓を脱落するとき、桃花眼睛づから、突出來相見せらる、竹聲耳根づから、霹靂相聞せらる。おほよそ經卷に從學するとき、まことに經卷出來す。その經卷といふは、盡十方界、山河大地、草木自他なり。喫 著衣、造次動容なり。この一一の經典にしたがひ學道するに、さらに未曾有の經卷、いく千萬卷となく、出現在前するなり。是字の句ありて宛然なり、非字の偈あらたに歴然なり。これらにあふことをえて、拈身心して參學するに、長劫を消盡し、長劫を擧起すといふとも、かならず通利の到處あり。放身心して參學するに、朕兆を抉出し、朕兆を趯飛すといふとも、かならず受持の功成ずるなり。
いま西天の梵文を、東土の法本に翻譯せる、わづかに半萬軸にたらず。これに三乘五乘九部十二部あり。これらみなしたがひ學すべき經卷なり。したがはざらんと廻避せんとすとも、うべからざるなり。かるがゆゑに、あるいは眼睛となり、あるいは吾髓となりきたれり。頭角正なり、尾條正なり。他よりこれをうけ、これを他にさづくといへども、ただ眼睛の活出なり、自他を脱落す。ただ吾髓の附囑なり、自他を透脱せり。

今月の所感

img_7985.jpg-1.jpg今月も定例参禅会には新しい方が4名来山されました。坐禅普及委員会の地道な活動が成果を上げて来たのではないかと思います。茶話会では美川さんが昨年末に肺炎を患い入院されたことや、坂牧さん等3人の方から眼を患っておられるお話があり、年齢と共に身体が衰えていくことは致し方ないことですが、健康には気を付けなければならないと自覚した次第です。
今月の「自證三昧」の巻のご提唱は2回目となります。「自證三昧」の巻では、自と他との関係について説かれたものです。我々はとかく自分と他人を分けて考えます。しかし禅では自他の相対的分別を嫌い極力なくすことを求めています。「自證三昧」で説く自と他の関係により、どのように自他の差別観をなくすことができるかを学んでいきたいと思います。
今月の「自證三昧」では経典を学ぶことがいかに大切な事であるかが説かれていました。
最初に「或從經卷のとき、自己の皮肉骨髓を參究し、自己の皮肉骨髓を脱落するとき、桃花眼睛づから、突出來相見せらる、竹聲耳根づから、霹靂相聞せらる」とあります。即ち、経典を学ぶことにより、靈雲志勤が潙山霊祐の許にあり、一見桃華によって悟道したように、また香厳智閑が潙山から未生已前の一句を問われて答えられず、武当山でひとり修行し掃除をしていた時、礫が竹にあたる響きを聞いて大悟したように、経典を学ぶことによって大悟することができると道元禅師は述べておられるのです。
img_7982.jpg-1.jpgさらに三乘・五乘・九部・十二部が書かれている経典は学ぶべきものであり、避けて通れるものであり、経典は眼睛や吾髄のように最も大切なものであると示されています。
「辨道話」の巻には「燒香・禮拜・念佛・修懺・看經をもちゐず、ただし打坐して身心脱落することをえよ」とあることから、不立文字・教外別伝の禅宗では経典等全く読まず、ただ坐禅だけをすればよいと早合点している方も多いかと思います。しかし道元禅師は経典を学ぶことがいかに大切であるかを、ここではとくと説いておられるのです。


小畑代表幹事からのお知らせ

・第4回在家得度式が5月15日(日)に行われます。毎回20名ぐらいの方が得度されています。再度得度することもできますし、ご家族の方も得度することができます。今回も奮って多くの方が得度されることを希望しています。得度を希望される方は3月の参禅会までにお申し込みください。
得度ご希望の方はこちらへ

年番幹事からのお知らせ

・2月11日(祝)の新年会参加者は21名、2月15日(月)の涅槃会参加者は13名でした。4月8日(金)には降誕会が行われます。

ご老師からのお知らせ

img_7989.jpg-1.jpg・在家得度は参禅会発足20年より10年ごとに行ってきました。今年は45周年ですが皆さんの希望により行うことに致しました。ご家族の方も得度を受けられますのでお声を掛けてください。
・山門の側に新しい稻荷堂が完成しました。このお稲荷さんのご利益は失くしたものが見つかることです。稻荷堂には妙見菩薩様もお祀りされています。


清水さんからのお知らせ

・駒澤大学仏教経済研究所の公開講演会が3月15日(火)午後1時半より駒澤大学深沢キャンパスアカデミーホールで行われます。
       詳細はこちらから>>

今月の司会者 杉浦上太郎
来月の司会者 美川 武弘
今月の参加者 34名

最終更新日 ( 2016/03/30 水曜日 08:49:08 JST )
 
< 前へ   次へ >
Copyright (C) 2008 ryusenin.org All Rights Reserved.