平成二七年一二月定例参禅会報告 プリント

今月の提唱

『正法眼蔵』「法性」の巻(3・4)

img_7921-1.jpg法性は卽今の遮裡なり。著衣喫飯は、法性三昧の著衣喫飯なり。衣法性現成なり、飯法性現成なり。喫法性現成なり、著法性現成なり。もし著衣喫飯せず、言談祗對せず、六根運用せず、一切施爲せざれば、法性三昧にあらず。不入法性なり。
卽今の道現成は、諸佛相授して、釋迦牟尼佛にいたり、諸祖正傳して、馬祖にいたれり。佛佛祖祖、正傳授手して、法性三昧に正傳せり。佛佛祖祖不入にして、法性を活●(魚+發)●(魚+發)ならしむ。文字の法師、たとひ法性の言ありとも、馬祖道の法性にはあらず。不出法性の衆生、さらに法性にあらざらんと擬するちから、たとひ得處ありとも、あらたにこれ法性の三四枚なり。法性にあらざらんと言談祗對運用施爲する、これ法性なるべきなり。
無量劫の日月は、法性の經歴なり。現在未來もまたかくのごとし。身心の量を身心の量として、法性にとほしと思量するこの思量これ法性なり。身心量を身心量とせずして、法性にあらずと思量する、この思量これ法性なり。思量不思量、ともに法性なり。性といひぬれば水も流通すべからず、樹も榮枯なかるべしと學するは外道なり。
釋迦牟尼佛道、如是相、如是性。
しかあれば開花葉落、これ如是性なり。しかあるに愚人おもはくは法性界には開花葉落あるべからずと。しばらく他人に疑問すべからず、なんぢが疑著を道著に依模すべし。他人の説著のごとく擧して、三復參究すべし。さきより脱出あらん、向來の思量、それ邪思量なるにあらず、ただあきらめざるときの思量なり。あきらめんときこの思量をして失せしむるにあらず。開花葉落、おのれづから開花葉落なり。法性に開花葉落あるべからずと思量せらるる思量これ法性なり。依模脱落しきたれる思量なり。このゆゑに如法性の思量なり。思量法性の渾思量、かくのごとくの面目なり。
馬祖道の盡是法性、まことに八九成の道なりといへども、馬祖いまだ道取せざるところおほし。いはゆる一切法性不出法性といはず、一切法性盡是法性といはず、一切衆生不出衆生といはず、一切衆生法性之少分といはず、一切衆生一切衆生之少分といはず、一切法性是衆生之少分といはず、半箇衆生半箇法性といはず、無衆生是法性といはず、法性不是衆生といはず、法性脱出法性といはず、衆生脱落衆生といはず、ただ衆生は法性三昧をいでずとのみきこゆ。法性は衆生三昧をいづべからずといはず、法性三昧の衆生三昧に出入する道著なし。いはんや法性の成佛きこえず、衆生證法性きこえず、法性證法性きこえず、無情不出法性の道なし。
しばらく馬祖にとふべし、なにをよんでか衆生とする。もし法性をよんで衆生とせば、是什麼物恁麼來なり。もし衆生をよんで衆生とせば、説似一物卽不中なり。速道速道。


今月の所感

img_7920-1.jpg先月は個人的な事情で参禅会をお休みし、11月の参禅会の報告ができず失礼しました。今月の「法性」の巻では、馬祖大寂禅師の法性についての考え方「一切衆生、從無量劫來、不出法性三昧。長在法性三昧中、著衣喫飯、言談祗對。六根運用、一切施爲、盡是法性」に対して、道元禅師がネチッコイほど拈提されているところです。
道元禅師は馬祖の上記の言葉(作用即性)について、八、九割は言い当てているが、まだ全てを言い当てていないと喝破されているのです。馬祖が言い当てていない所として、「一切法性不出法性」とか「一切法性盡是法性」とか「一切衆生不出衆生」など、11項目も例示されています。
さらに馬祖は単に「衆生は法性三昧を出ることはない」とのみ述べているに過ぎない。「法性は衆生三昧を出ずべからず」とか「法性三昧が衆生三昧に出入する」等と述べていないのではないか。いわんや「法性の成佛する」等とはさらさら述べていないなど、これでもか、これでもかと馬祖を詰問しています。これほどまでに衆生と法性の関係について道元さんから追及されては、馬祖さんもさぞタジタジではないでしょうか。
道元禅師は馬祖に対して最後に次のように問いかけています。
「衆生とは一体なんであろうか?」
もし馬祖が「法性が衆生である」と答えたならば、六祖慧能が馬祖の師匠である南嶽懐讓に問い掛けたように「何物がどこから来たのだ」と問いかけてやる。あるいは馬祖が「衆生とは衆生である」と答えたならば、南嶽懷讓が六祖慧能に答えたように「何か具体的なもので示そうとすれば、それは的外れです」と言い返してやろう。「さあ、どうだ、どうだ」と道元さんは我々にも追い打ちをかけてきます。
皆さんなら衆生とは何であるとお答えになりますか、一言道元禅師に挑んでは如何でしょうか。


鈴木年番幹事からのお知らせ

・茶話会の後本堂・境内・大悲殿・坐禅堂に分かれて大掃除を行います。大掃除の後には奥様お手製のお雑煮をいただけます。

小畑代表幹事からのお知らせ

img_7925-1.jpg・12月6日に行われた成道会には26名の方が、また梅花講より9名の方がご参加されました。
・12月20日に「歳末助け合い托鉢」を柏駅東口サンサン広場で午後1時から3時まで行い、67490円の淨財を頂きました。浄財は全額を朝日新聞厚生文化事業団に寄付いたしました。
・龍泉院様から来年のカレンダーを頂きましたので、お持ち帰りください。
・12月17日午後4時半からご老師が駒澤大学大学院仏教学研究会主催の公開講演会で、「五山版禅籍の特色」と題してご講演されました。当参禅会からは小畑さん、清水さん、刑部さん、河本さんが参加されました。
・来年は龍泉院参禅会45周年です。1月の参禅会で周年行事についてご説明いたします。(中嶌さんから在家得度式について説明あり)
・年番幹事の鈴木さん、河本さん1年間ご苦労様でした。来年は刑部さん、佐藤さん、小林さんに年番幹事をお願いしました。よろしくお願い致します。
・来年2月11日(日)に「うどん市」で新年会を行います。


ご老師からのお知らせ

・12月20日(日)の歳末助け合いの托鉢には16名の方々が参加してくださいました。感謝申し上げます。
・大悲殿の玄関口に置いてある雑誌類は全てお持ち帰りくださっても結構です。
・1月24日の定例参禅会では「古本市」を行います。

今月の司会者 小畑 二郎
来月の司会者 山本 聡
今月の参加者 29名

最終更新日 ( 2015/12/28 月曜日 20:35:41 JST )
 
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