平成二六年八月施食会報告 プリント
img_5575-1.jpg8月16日、龍泉院の施食会大法要が厳修されました。今年も参禅会からは14名が参加し、主に会場設営、駐車場の誘導、法要に来山される檀家さんの案内、役員への接待などを行いました。
9時から男性陣は会場設営に取り掛かりました。普段は馴染のない仏具を並べたり飾り付けたりするので、完成写真と首っ引きで進めていきました。また施食会法要では女手が少ないので、女性陣は台所の切り盛りに取り掛かりました。
img_5581-1.jpgお昼ごろになると黒い礼服に身を包んだ檀家さん達が見え始めたので、駐車場の誘導や本堂でのご案内が始まりました。本堂で新盆のご家族をご案内していると、この方々はこの一年以内に身内を亡くされたのだと、ふと思い当り、また新盆に来られるお宅の数が意外に多いのに驚きました。一年の内に何と多くの人が生まれ、一年の内に何と多くの人が死んでゆくのでしょうか。
ご案内も一段落したところで、手伝いの参禅会員も本堂に参列し、法要が始まりました。「本日はお忙しい中、当山の施食会大法要に足をお運びいただき、誠にありがとうございます。もしかしたら初めて見た、という方もおられるのではないでしょうか。私がこのお寺の住職です。見ての通り古住職です。古狸ではありませんよ」と、椎名老師はいきなり諧謔をこめた自己紹介をなさいました。檀家さん達は思わず笑ってしまい、会場が一気に和んできました。
さらにご老師は「施食会は二部に分かれていて、法話と法要があります。法話で良い話を聞き、法要に参列するというのは、これは一つの仏教の修行です。修行をすることで皆様は功徳を積む事ができます。そして、それは素晴らしい先祖供養になるのです。今日はそのようなお積りで、一緒に修行をしてまいりましょう」と、開会の辞を述べられました。
img_5591-1.jpgご法話をご担当されたご老師は、曹洞宗総合研究センター専任研究員の宇野全智老師です。宇野老師はまだ若い方で、ご自身の永平寺での修業時代の体験を踏まえて、わかりやすく坐禅を生活の中に取り入れるヒントとなるようなお話をされました。
ご法話の締め括りは、ある心理学の先生が開発したという、「幸せになる呪文」を紹介されました。それは、一日最低二〇回「ありがとう」と言うことです。これを実行しようとすると、いかに周りの人に「ありがとう」と言っていないかが、よくわかるというのです(その後家に帰り、実際に感謝の念を起すことがいかに少ないか、身に染みて分かりました)。
休憩を挟んで法要に移りました。ご老師と随喜の僧侶の方々により差定は粛粛と進み、『般若心経』『大悲心陀羅尼』『甘露門』『修証義』などのお経が唱えられました。
法要の最後に「喝―ッ!」とご老師渾身のご発声がありました。法要の際の「喝」の発声は「喝の臨済」と言われるように、もともと臨済宗に独特のものです。ご老師は機会があって臨済宗の法要に参列された際、臨済僧の「喝」の発声に感銘を受け、曹洞宗である自坊での法要にも取り入れるようにされたとの事です。
法要が終わった後、檀家さん達に塔婆をお渡しした後、飾り付けた会場の後片付けに取り掛かりました。今度は箱から出してきた幕などを仕舞うだけなので、あっimg_5601-1.jpgという間に本堂は元通り片付きました。
最後にご老師からの慰労の席に着き、梨などをお土産にいただき、施食会大法要の作務は無事終わりました。亡き人、祖先への慕古の心は日本人に限らず、人類に共通のものでありましょう。西洋の基督教信者も、お墓のある人は折に触れてお墓に詣でているようです。日本では亡き人や祖先への想いが、「お盆」「施食会」という形で中国から伝わり、仏教文化的として定着し、大変貴重な日本文化を形成しています。(山本記)
最終更新日 ( 2014/08/29 金曜日 18:53:05 JST )
 
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