平成二六年六月一夜接心報告 プリント
img_5392-1.jpg6月7日(土)・8日(日)にかけて一夜接心が行われました。新しい坐禅堂での一夜接心は2回目となります。昨年の一夜接心は快晴に恵まれましたが、今年は梅雨入り直後で、雨にたたられた一夜接心でした。
時折り滝のような豪雨が降り、激しく瓦を叩きつける雨音に驚かされました。特に二日目の午前4時半からの坐禅の時、ご老師が庫裏から坐禅堂に来る間にものすごい雨に見舞われ、お袈裟がずぶぬれになってしまい、反故にしなければならなくなりました(ただ反故になったお袈裟は有難いお役目が別にあるとのお話しでした)。
今年の一夜接心の参加者は例年と比べてやや少なく、しかも一日目でお帰りになられる方もいらして、ややさびしい感がありました。ただ、最近入会されたばかりの千葉さんが紅一点参加されたことや、86歳というご高齢の原さんが初めてご参加されるなど、メンバーにもフレッシュ感がありました。新しい方の参加は何よりも嬉しいことです。
img_5397-1.jpg一日目の午後2時50分、ご老師による「これから一夜接心開始」とのご発声で第一炷目の坐禅が始まりました。一炷目の坐禅の後、禅講に移り、昨年に引き続き瑩山禅師撰述の『坐禅用心記』のご提唱がありました。
今回のご提唱では、坐禅をする場所・環境についての配慮、坐禅の作法、及び坐禅中に眠くなった場合の対策、心が乱れて落ち着かない場合の対策について、懇切丁寧に述べられているところです。
前半の坐禅に適した場所・環境と坐禅の作法については、『普勧坐禅儀』とほぼ同じ内容ですが、後半の昏睡が来た時や心が散乱する時の対策については、『普勧坐禅儀』では述べられていないところです。ここは瑩山禅師が長らくの修行の間に身につけられたものなので、眠気を覚ます方法や心を落ち着かせる方法が、具体的にわかりやすく書かれています。
眠気対策としては、目をこすることや体をさすったり経行を行う等いろいろありますが、どうしても昏睡を対治できない時には「業習已に厚し、故に今睡眠蓋を被る、昏蒙何の時か醒めん。願わくは仏祖大悲を垂れて我が昏重の苦を抜き玉え」と発願してお唱えをしなさい瑩山さんは述べられています。
img_5407-1.jpg坐禅中に睡魔に襲われるのは業習によるものであると瑩山さんは指摘しています。業習とは誤った習慣による生きざま、本物の生きざまでない習慣化といったものです。即ち、良い習慣を身につけた人は良い人格を形成し、悪い習慣を身につけた人は悪い人格を形成することになるのです。
例えば大きな交通事故を起こす人は、ふだんから信号が黄色や赤で点滅していても、車を止めずに信号を突っ切る人達です。そのような信号無視を習慣化していると、いつかは大事故に遭遇することになるのです。
そうすると坐禅中に睡魔に襲われる人はどのようなことを習慣化していたのでしょうか?
小生の未熟な坐禅体験からは坐禅中に眠気を催すことなど一度もありません。坐禅中に居眠りができる人は羨ましい限りです。一夜接心では七炷坐りますが、二日目の三注目や四炷目などは足の痛みとの格闘で、とても眠気など起る余地はありません。年に一回程度の接心ではとうてい足の痛みからは解放されないでしょう。坐中に昏睡が来るぐらい坐りこまなければと反省する次第です。
img_5385-1.jpg今年は雨に打たれた一夜摂心でしたが、多くの方から貼菜をいただき、それを松井・小山両典座さんが美味しくお料理してくださったので、美食づくめの一夜接心でした。来年の一夜接心からは道元禅師の『普勧坐禅儀』のご提唱が始まります。椎名老師の円熟した名講義を拝聴し、美味しい精進料理が頂ける一夜接心。あなたも参加してみませんか。
最終更新日 ( 2014/06/12 木曜日 23:20:16 JST )
 
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