平成二五年七月自由参禅報告 プリント
img_4137-1.jpg7月13日(土)午前9時から自由参禅が始まりました。今月は参禅会有志のほかに「松葉町坐禅クラブ」の方が12名参加され、合せて21名の方が来山されました。
新しい僧堂で龍泉院参禅会以外の方が坐られるのは、今回が初めてかと思います。「松葉町坐禅クラブ」の方々は僧堂で坐るのが初めてなので、最初に入堂の仕方、単に上がる所作及び退堂の仕方などについて、簡単にご説明いたしました。
一炷目の坐禅の初め「口宣」でご老師は、『正法眼蔵』「坐禅儀」の巻の中の一節である「諸縁を放捨し、萬事を休息すべし」を取り上げられ、この意味について易しく拈提されました。
二炷の坐禅の後大悲殿に移り、ご老師からご提唱を1時間受けました。ご提唱の前半は僧堂の外単に掛っている『常規』についての解説でした。『常規』とは僧堂内におけるの基本的な誡めです。龍泉院僧堂の『常規』は椎名老師が制定されたもので、次の七ヶ条から成り立っています。
1.    雲堂は公開(くがい)の道場にして、修道者には常に開放を惜しまず。
2.    古教照心して、仏祖の威儀作法を重んずべし。
3.    古参は範を示し、初心はこれに倣い、乳水の如く和合すべし。
4.    一切の語笑(ごしょう)を許さず、所作低声たるべし。
5.    鳴らし物は、徒らに手を触れるべからず。
6.    清潔を宗とし、清掃を重んずべし。
7.    身命は無常なり、常に光陰を惜しむべし。
img_4139-1.jpgご提唱の後半は「自利と利他」についてのお話しでした。『修証義』「第四章発願利生」の巻から、「自未得度先度他」と「利行は一法なり」について、噛み砕いたご説明がありました。
「自未得度先度他」は今回の坐禅堂建立の基本理念となっていますが、建設委員の方々が何か世のためにお役にたつものを造りたいという想いが、実はこの言葉に集約されたものではないか、とご老師は述べられました。また「利行は一法なり」については、坐禅は自分のために行うのではなく、利他行でなければならない。坐禅を通じて利他の心を養うことが、最も大切なことであると説かれました。
ご提唱の最後に、開単式の際全員で合唱した東日本大震災復興支援ソング『花は咲く』の歌詞について、ご老師は次のような解釈を述べられました。
『花は咲く』の歌詞には三人の方が登場しているのではないか。一人目は東日本大震災で亡くなられた方、二人目は震災で親しい人をなくされた方、三人目はこれから生まれてくる方である。この三人が歌詞の中で「共生」しており、しかもこの大災害を風化させない事を願っているものではないかと述べられました。
演歌世代には『花は咲く』のメロディは難しいものの、歌詞は易しい言葉でつづられています。一見やさしい歌詞のように思えますが、その中に込められた歌の意味は大変深いものであることを知らされ、改めて『花は咲く』は素晴らしい歌であることを認識した次第です。
img_4147-1.jpgご提唱が終わり茶話会となりました。参加者全員から今日の坐禅やご提唱の感想などが述べられました。特に「松葉町坐禅クラブ」の方々からは
「いつもの公民館で坐っているのと、坐禅堂で坐っているのとでは、緊張感が大きく違う」
「ご老師のご提唱は大変素晴らしかった」
「『花は咲く』の歌詞についてご老師語のお話を伺い、それほど深いものだとは思わなかった」などの感想が寄せられ、今回の自由参禅に参加されて、正式な坐禅堂の坐禅やご老師のご提唱に、大変深い感銘を憶えられた樣子でした。
茶話会の後全員で後片付けをして下山しました。
最終更新日 ( 2013/08/16 金曜日 07:44:50 JST )
 
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