平成二五年六月一夜接心報告 プリント

img_4101-1.jpg梅雨の中休みで晴天に恵まれた6月8日(土)、9日(日)の2日間にわたり、23名の方が参加して一夜接心が行われました。今年の一夜接心は新しく建立された坐禅堂での初めての一夜接心となります。坐禅を行う場所が本堂から坐禅堂に移っただけでなく、差定も坐禅堂の威儀を中心に一部変更となりました。
これまでの差定と異なる点は、2日目の一炷目と二炷目との間の行茶を坐禅堂でいただく事になった点と、朝のお勤めも坐禅堂で行い、これまで『般若心経』をお唱えしていましたが、今年からは『祇園正儀』をお唱えすることに変わりました。
8日の午後2時から受付開始ですが、既に参加予定者はほとんど来山されており、予定を早めてオリエンテーションが始まりました。小畑代表幹事から主に新しい差定の変更点について説明がなされました。
早速2時50分から第一炷目の坐禅が始まりました。ホトトギスやカッコウの鳴き声が逆に静寂さを醸し出すなか、ご老師の「口宣」を拝聴し、これから七炷坐り切るぞと渾心の坐禅を努めるうちに、四〇分の坐禅はアッという間に終わってしまいました。
img_4066-1.jpg次いで禅講となりましたが、昨年から引き続き瑩山禅師が撰述された『坐禅用心記』についてのご提唱をいただいました。今年の『坐禅用心記』のご提唱の中にも素晴らしいお言葉が続々と出てまいりました。例えば、
「常に大慈大悲に住して、坐禅無量の功徳、一切衆生に囘向せよ。」
「誓って煩悩を断じ、誓って菩提を証せんと念わば、只管打坐して一切不為なる、是れ坐禅の要術なり。」
などです。
さらに厳しく「憍慢我慢法慢を生ずること莫れ」と誡めのお言葉もありました。この点に関してご老師から、憍慢とは他人と比べて自分が優れていると思うところから生ずるので、自我を無くして平等の地平に立つようにしなければ憍慢は無くならない。また、自分は坐禅をしているから他人と違うのだ、仏教を勉強しているから違うのだというのが法慢であるとのご指摘がありました。このお言葉がグサッと心に突き刺さったのは、私一人ではなかったと思いますが・・・・。
img_4090-1.jpg二日目の坐禅堂での朝課の後に作務が行われました。作務は坐禅堂と大悲殿と境内の三ヶ所にわかれての掃除です。私と刑部さんは大悲殿のトイレ掃除を行いました。例年は功徳絶大のトイレ掃除は永野さんが担当されていましたが、今年は永野さんがご欠席なので、この功徳絶大なトイレ掃除を二人で担当させて頂くことに致しました。
トイレの便器や床のタイルを雑巾で拭くのは初めての経験でしたが、無心になって雑巾で便器を磨いているうちに、便器もただの家具の一つだという具合に思えるようになってきました。掃除が終わりトイレを眺めると大変すがすがしい気分に浸れましたが、これがトイレ掃除の功徳のひとつなのでしょう。
二日目の四炷目の坐禅の最後に、ご老師の「これにて一夜接心円img_4098-1.jpg成!」の声をお聴きして一夜接心は終了しました。今年も松井・小山両典座さんによる心づくしのお食事や、今泉さんのお手前によるお抹茶を頂き、七炷の坐禅もアッと終わりましたが、坐禅堂で行った今年の一夜接心は例年とはやはり一味違うものでした。
なお、三町さんからは『明珠』に5回にわたって寄稿された「写真のこころ―禅と写真―」を小冊子にまとめられ、全員に配布されました。三町さんの30年にわたる坐禅修行で培われた写真観が記述されていますのご一読下さい。

最終更新日 ( 2013/07/16 火曜日 08:24:31 JST )
 
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